会長 黒岩芳彦
今「貴方はどのような生き方をしたいですか」と聞かれれば、私は「健康で元気に生きたい」と答えます。しかし、この病気がそれを許してくれるのか、考えなくてならない事が多過ぎます。この病気が治るようになって欲しいと、願っています。そうでなくても進行が止まってくれないかと、思っています。この病気の研究に多くの人々が関わっている事に感謝をしていますし、患者として何ができるか考えています。完治の道が近いという声もあれば、まだ道のり半ばという声があり、気持ちが揺れ動きます。目の前の小さな情報にも、希望の光を見つけようとしています。
私はこの病気の進行をどれだけ、いつまで受け入れられる事が出来るか不安になります。先例や書籍から幾つかの可能性は出てきますが、私自身の答えは分かりません。いやいや、65歳となれば老いも現実となり、それも考えるとドンドン迷宮に迷い込んでいきます。現代は溢れる情報に自分に必要な、そしてより正しく導いてくれるは何か判断や選択が難しくなって、さらに迷ってしまいます。
人間は物事を知ること、学ぶこと、信じること、疑うこと、恐れることを繰り返して生きているのではないでしょうか。だから「悲しいから泣く」「苦しいから心が締め付けられ」「辛いから叫び」「楽しいから笑う」と素直に生きるのが、シンプルに人間らしい「生き方」であると思います。そして人間は一人では生きていけないのです。人間らしく生きて、肌の温もりを感じられる集まりの友の会でありたいと思っています。